会社員のお金と税金

給料・生活・住宅・相続・資産運用・控除・給付金 ― 人生でかかわるお金の全体マップ(2026年度版)

会社員が一生のうちにかかわる「払うお金(税金・保険料)」「減らせるお金(控除・節税)」「もらえるお金(給付・補助金)」を8つのカテゴリに整理し、巻末に税率表・内訳グラフなどの資料編を付けました。金額の例は特に断りがない限り「年収500万円・独身・40歳未満」のめやすです。制度は毎年のように改正されるため、実際の手続き時は最新情報をご確認ください。

1 毎月の給料から引かれるお金(源泉徴収・天引き)

項目内容・税率ポイント・金額のめやす
所得税課税所得に5〜45%の累進課税+復興特別所得税2.1%(→資料1の速算表)。毎月源泉徴収され年末調整で精算。年収500万円なら年約13万円。「額面」ではなく各種控除後の課税所得にかかる。
住民税前年所得の10%(市区町村民税6%+都道府県民税4%)+均等割・森林環境税 約5,000円/年。年収500万円なら年約24万円。前年所得ベースのため入社2年目の6月から天引き開始。退職時の一括徴収に注意。
健康保険料標準報酬月額の約10%を会社と折半→本人負担約5%。ボーナスからも徴収。年収500万円なら年約25万円。医療費3割負担・高額療養費・傷病手当金の財源。
厚生年金保険料18.3%を会社と折半→本人負担9.15%。年収500万円なら年約46万円。国民年金に上乗せの「2階部分」。老齢・障害・遺族年金の財源。
介護保険料約1.6%を会社と折半→本人負担約0.8%。40歳になった月から徴収。年収500万円なら年約4万円。
雇用保険料本人負担は賃金の0.55%。年収500万円なら年約2.8万円。失業給付・育休給付・教育訓練給付の財源。
子ども・子育て支援金2026年4月から医療保険料に上乗せして徴収。月250円程度(2028年度に月450円程度まで段階的に増加)。児童手当の拡充や「実質手取り10割」育休給付などの財源となる新しい負担。
労災保険料全額会社負担(本人負担ゼロ)。業務中・通勤中のケガや病気を補償。

※ 本人負担の社会保険料は合計で額面の約15%(40歳未満14.7%/40歳以上15.5%)。税と合わせると年収500万円で年約110万円が引かれ、手取りは約390万円(78%)。→詳細は資料2・3
※ 健康保険・介護保険・厚生年金の保険料は「4〜6月の給与(残業代込み)」の平均で決まる標準報酬月額がベース。4〜6月に残業が多いとその後1年間の保険料が高くなる。

2 日常生活・買い物でかかる税金

項目内容・金額ポイント
消費税標準10%(飲食料品・新聞は軽減税率8%)。年間支出250万円なら年約23万円の負担。生涯では1,000万円規模になる大きな税金。
自動車税(種別割)排気量に応じ年2.5万〜11万円。毎年5月頃納付。例:1.5L超2.0L以下で年36,000円(2019年10月以降登録車)。
自動車重量税・環境性能割重量税は車検ごと(自家用1.5t以下で24,600円/2年など)。環境性能割は取得価額の0〜3%。エコカーは減免あり。
ガソリン税(揮発油税等)1Lあたり約28.7円+石油石炭税等(2025年12月に暫定税率約25円が廃止)。価格に含まれる「隠れた税」。さらに消費税もかかる。
酒税・たばこ税ビール350mlに約63円、たばこ1箱に約300円など価格に内包。同上。
入湯税・宿泊税など温泉入浴で150円程度、宿泊税は東京で100〜200円/泊など。旅行時に少額かかる。

3 住宅の購入・保有・売却でかかわるお金

項目内容・金額ポイント
【購入時】印紙税売買契約書・ローン契約書に貼付。4,000万円の物件なら計2〜3万円。契約金額により変動。電子契約なら不要な場合も。
【購入時】登録免許税所有権移転・抵当権設定の登記時。評価額×0.1〜2%(住宅は軽減あり)。司法書士報酬とあわせて25〜40万円程度。
【購入時】不動産取得税固定資産税評価額×3%(軽減適用後は0〜30万円程度になることが多い)。購入後数ヶ月〜1年後に納税通知が届く。忘れた頃に来るので資金を残しておく。
【購入時】消費税建物価格にのみ10%(土地は非課税)。個人間売買の中古住宅は非課税。
【保有中】固定資産税・都市計画税評価額×1.4%+最大0.3%。一般的な戸建・マンションで年10〜20万円。新築は3〜5年間半額の特例あり。保有する限り毎年続く。
【売却時】譲渡所得税売却益に対し、所有5年超20.315%/5年以下39.63%。マイホームは3,000万円特別控除で多くの場合非課税に。
【優遇】住宅ローン控除年末ローン残高×0.7%を最長13年、所得税等から控除。借入4,000万円なら初年度約28万円、13年で最大約270万円。初年度のみ確定申告(2年目以降は年末調整)。省エネ性能で借入上限が変わる。
【優遇】住宅取得資金の贈与非課税親・祖父母からの住宅資金贈与は最大1,000万円(省エネ住宅、他は500万円)まで非課税。暦年贈与110万円と併用可。適用期限に注意。

※ 購入時の諸費用合計は中古で物件価格の7〜10%、新築で3〜6%が目安(4,000万円の中古なら約300万円)。→内訳は資料4

4 相続・贈与にかかわる税金

項目内容ポイント・具体例
相続税基礎控除「3,000万円+600万円×法定相続人数」を超えた財産に10〜55%(→資料5)。相続開始から10ヶ月以内に申告。例:遺産5,000万円・子2人なら基礎控除4,200万円を引いた800万円に課税→税額は2人合計約80万円。配偶者は1.6億円まで非課税。小規模宅地等の特例で自宅土地は評価額を最大80%減。
贈与税(暦年課税)1人あたり年110万円まで非課税。超えた分に10〜55%(→資料5)。例:年200万円の贈与なら税額9万円。亡くなる前7年以内の贈与は相続財産に持ち戻し(2024年以降段階的に3年→7年へ延長中)。
相続時精算課税累計2,500万円まで贈与時非課税(相続時に精算)+年110万円の基礎控除(2024年〜)。一度選択すると暦年課税に戻れない。
教育資金の一括贈与祖父母等から30歳未満の子・孫へ1,500万円まで非課税。専用口座の開設が必要。適用期限に注意。
生命保険の非課税枠死亡保険金は「500万円×法定相続人数」まで非課税。相続人3人なら1,500万円。現金より保険で残す方が有利になる典型例。

5 資産運用・老後に備えるお得な制度

制度内容・金額ポイント・具体例
新NISA年360万円(つみたて枠120万+成長枠240万)、生涯1,800万円まで運用益が無期限非課税。例:月3万円を年利5%で30年積み立てると約2,500万円(元本1,080万円)。利益約1,400万円が非課税=約290万円の節税。
iDeCo掛金が全額所得控除。会社員は月2.3万円まで(企業年金ありは月2万円、上限は今後引き上げ予定)。運用益も非課税。月2.3万円拠出・年収500万円なら毎年約5.5万円税金が安くなる。60歳まで引き出せない点に注意。
企業型DC・企業年金会社が掛金を拠出。マッチング拠出できる会社も。転職時は移換手続きを忘れずに(放置すると手数料だけ引かれる)。
特定口座(課税口座)NISA枠を超えた投資はこちら。利益・配当に20.315%課税。「源泉徴収あり」なら確定申告不要。
配当金の課税方式の選択上場株の配当は「申告不要(20.315%)」のほか「総合課税」を選べる(譲渡益は分離のみ)。総合課税なら配当控除10%が使え、課税所得695万円以下なら実効税率が約7.2〜17.2%に下がり有利。2023年分から所得税と住民税で別々の方式は選べなくなった。会社員の社会保険料には影響しないが、国保加入者(退職後など)は保険料が上がる場合あり。
財形貯蓄給与天引き。住宅・年金財形は元利550万円まで利子非課税。勤務先に制度があれば。
退職金退職所得控除:勤続20年まで年40万円、超過分は年70万円。勤続38年なら2,060万円まで非課税。受け取り方(一時金/年金)で税額が変わる。
公的年金会社員の平均的な受給額は月14〜16万円程度(基礎+厚生)。繰下げで最大84%増額。年金にも税・保険料がかかるが公的年金等控除で軽減。

6 節税の柱:控除の一覧(年末調整・確定申告)

控除内容・金額ポイント・節税効果の例
基礎控除原則58万円(2025年改正で48万→58万円。低所得層は最大95万円)。全員に自動適用。
給与所得控除給与収入に応じ最低65万円〜195万円。会社員の「経費」に相当。年収500万円なら144万円。自動適用。
社会保険料控除天引きされた保険料の全額(年収500万円なら約73万円)。年末調整で自動適用。家族の分を払った場合も対象。
配偶者控除・配偶者特別控除最大38万円。配偶者の年収160万円程度まで段階的に適用(2025年改正)。年末調整で申告。
扶養控除16歳以上の扶養親族1人につき38万円(19〜22歳は63万円)。大学生の子で税率20%なら年約12.6万円の節税。仕送りしている親も対象になり得る。
生命保険料控除「一般生命」「介護医療」「個人年金」の3枠×各最大4万円=所得税最大12万円(住民税は各2.8万円・計7万円まで)。→資料10各枠とも年間保険料8万円で控除額MAX。税率20%なら3枠フルで年約3.1万円の節税。秋に届く控除証明書を年末調整で提出。
地震保険料控除最大5万円。同上。
医療費控除家族全員の年間医療費が10万円を超えた分(上限200万円)。例:医療費30万円なら20万円×税率20%=約4万円戻る。確定申告が必要。市販薬中心なら「セルフメディケーション税制」(1.2万円超)と選択制。
ふるさと納税(寄附金控除)実質自己負担2,000円で寄附額の約3割相当の返礼品。上限は年収・家族構成による(→資料6)。年収500万円・独身なら上限約6.1万円→約1.8万円分の返礼品。5自治体以内なら「ワンストップ特例」で確定申告不要。
雑損控除災害・盗難などの損失。確定申告が必要。
住宅ローン控除・配当控除(税額控除)所得控除と違い税額から直接差し引ける。効果が大きい。

※ 確定申告をした方が得な主なケース:医療費控除/ふるさと納税6自治体以上/住宅ローン控除の初年度/年の途中で退職して年末調整を受けていない場合など。

7 もらえるお金:給付金・手当・補助金

制度金額・内容ポイント・具体例
児童手当0〜3歳未満:月15,000円、3歳〜高校生年代:月10,000円、第3子以降は一律月30,000円。所得制限なし。子1人で総額約230万円(第3子なら約650万円)。申請しないともらえない。出生・転入時に自治体へ。
出産育児一時金子ども1人につき50万円。直接支払制度で病院へ直接支払われるのが一般的。出産費用の平均は約50万円でほぼ相殺。
出産手当金・育児休業給付金産休中は給与の約2/3(月給30万円なら月約20万円)。育休中は67%(181日以降50%)。出生直後の一定期間は上乗せで手取り実質10割(→資料8にタイムライン)。育休中は社会保険料も免除。月給30万円で産休+育休1年なら合計約325万円受給。
児童扶養手当(ひとり親)月最大46,690円+第2子以降の加算(所得に応じて減額)。離婚・死別等でひとり親になったら自治体へ申請。
高校・大学の無償化高校授業料は所得制限なしで実質無償(私立は年最大45.7万円まで支援)。大学は子3人以上の多子世帯なら所得制限なしで授業料無償化。2025〜2026年に大幅拡充された。申請は学校経由・進学時。
高額療養費制度医療費の自己負担に月額上限。年収370〜770万円なら約8〜9万円/月(→資料7)。例:100万円の手術でも自己負担は約8.7万円。事前に「限度額適用認定証」を取れば窓口払いも上限まで。
傷病手当金病気・ケガで連続3日休んだ後の4日目から、給与の約2/3を通算1年6ヶ月まで支給。月給30万円なら月20万円。会社員の特権(自営業の国保にはない)。
失業給付(基本手当)離職前賃金の50〜80%を90〜330日分。月給30万円・自己都合なら日額約5,900円×90日=約53万円。自己都合退職は約1ヶ月の給付制限あり。
教育訓練給付受講費の20%(上限10万円)〜最大80%。在職中でも使える。対象講座は厚労省サイトで検索。
住宅関連の補助金省エネ住宅の新築で最大160万円など(子育てグリーン住宅支援事業。年度で変わる)。自治体独自の補助も要チェック。
自治体の助成子ども医療費助成(多くの自治体で高校生まで無料)、不妊治療助成、省エネ家電補助など。住んでいる自治体のHPを確認。

※ 給付金・補助金は原則「申請主義」。知らない・申請しないともらえない。ライフイベントの際は必ず一度調べる習慣を。→出産・育休の詳細は資料8、退職・失業後は資料9。

8 ライフイベント別 お金の早見表

ライフイベント払うお金・注意点使える制度・もらえるお金
就職所得税・住民税(2年目6月〜)・社会保険料の天引き開始。額面の75〜85%が手取り。年末調整で控除の申告を忘れずに。NISA・iDeCoは早く始めるほど有利。
結婚配偶者の働き方により配偶者控除(最大38万円)・社会保険の扶養(130万円の壁)が関係。自治体によっては結婚新生活支援補助(最大60万円)も。
出産・子育て出産費用約50万円(一時金でほぼ相殺)。教育費は全公立で約800万円、全私立で約2,200万円。児童手当(総額約230万円)・育休給付・医療費控除・学資準備(NISA活用)。
住宅購入諸費用は物件の3〜10%(4,000万円で約120〜400万円)+毎年の固定資産税10〜20万円。住宅ローン控除(13年で最大約270万円)、資金贈与の非課税、省エネ補助金。
転職・退職住民税の残額一括徴収に注意。退職金は退職所得控除で税優遇。失業給付、確定申告(年末調整を受けていない年)、iDeCo/企業DCの移換。
病気・ケガ医療費の自己負担は高額療養費で月8〜9万円程度が上限(年収500万円前後)。高額療養費・傷病手当金・医療費控除の3点セットをまず確認。
親の介護・相続相続税は基礎控除(3,000万円+600万円×人数)超の場合のみ。申告は10ヶ月以内。介護保険サービス(自己負担1〜3割)、高額介護サービス費、小規模宅地の特例。
老後年金にも所得税・住民税・国民健康保険料等がかかる。夫婦の標準的な年金は月約23万円。公的年金等控除、退職所得控除、繰下げ受給(最大84%増)、NISA/iDeCoの取り崩し。

資料編

税率表・早見表・内訳グラフ ― 「いくら?」にすぐ答えるページ(2026年度)

資料1 所得税の速算表(課税所得 × 税率 − 控除額)

課税所得金額税率控除額計算例(復興税2.1%込み)
195万円以下5%0円課税所得100万円 → 約5.1万円
195万円超〜330万円以下10%97,500円課税所得225万円 → 約13.0万円
330万円超〜695万円以下20%427,500円課税所得400万円 → 約38.0万円
695万円超〜900万円以下23%636,000円課税所得800万円 → 約122.9万円
900万円超〜1,800万円以下33%1,536,000円課税所得1,200万円 → 約247.5万円
1,800万円超〜4,000万円以下40%2,796,000円
4,000万円超45%4,796,000円

※ 税額にはさらに復興特別所得税2.1%が上乗せ。住民税は税率一律10%+均等割等約5,000円。

計算例:年収500万円(独身・40歳未満)の場合

給与収入500万円 − 給与所得控除144万円 = 給与所得356万円
356万円 − 社会保険料控除 約73万円 − 基礎控除58万円 = 課税所得 約225万円
所得税:225万円 × 10% − 9.75万円 = 12.75万円 ×1.021 ≒ 約13万円 / 住民税:約24.5万円
→ 年収に対する所得税の負担率は実は約2.6%。「税率10%」でも課税所得が圧縮されるため。

資料2 社会保険料の全体像 ― 本人負担は給料の約15%

本人負担分の内訳(40歳以上:合計 約15.5%)

厚生年金 9.15%健康保険 約5%介護 0.8%雇用 0.55%
保険料率(全体)本人負担年収500万円の年額何のための保険料か
厚生年金保険料18.30%9.15%約45.8万円老齢・障害・遺族年金
健康保険料約9.9%約4.96%約24.8万円医療費3割負担・高額療養費・傷病手当金
介護保険料(40歳〜)約1.6%約0.80%約4.0万円介護サービス(利用は原則65歳〜)
雇用保険料約1.45%0.55%約2.8万円失業給付・育休給付・教育訓練給付
労災保険料0.3%程度0%(全額会社)0円労災の治療費・休業補償
合計約31%約15.5%(40歳未満 約14.7%)約77万円会社も同額程度を負担している

※ 料率は2026年度・協会けんぽ(東京都)のめやす。健康保険は都道府県・健保組合により異なる。
※ 健康保険・介護・厚生年金は「4〜6月の給与の平均」で決まる標準報酬月額×料率で計算(毎年9月に改定)。雇用保険だけは毎月の実際の給与×料率。

資料3 年収別 手取り早見表(独身・40歳未満のめやす)

年収500万円の内訳イメージ

手取り 約391万円(78%)社会保険料 約73万円住民税 約24万円所得税 約13万円
額面年収社会保険料所得税住民税手取り手取り率
300万円約44万円約5.5万円約12万円約238万円79%
400万円約58万円約8.5万円約18万円約315万円79%
500万円約73万円約13万円約24万円約390万円78%
600万円約87万円約20万円約31万円約462万円77%
700万円約100万円約31万円約38万円約531万円76%
800万円約113万円約46万円約46万円約595万円74%
1,000万円約130万円約80万円約62万円約728万円73%

※ 扶養家族・各種控除・居住地により変動。年収が上がるほど所得税の伸びが大きい(累進課税)一方、社会保険料は上限があるため頭打ちになる。

資料4 不動産購入の諸費用 ― 例:中古マンション4,000万円・借入4,000万円

諸費用 合計約295万円(物件価格の約7.4%)の内訳

仲介手数料 139万円ローン手数料 88万円登記関係 30万円不動産取得税 15万円火災保険 10万円清算金 10万円印紙税 3万円
費用金額計算方法備考
仲介手数料約139万円物件価格×3%+6万円+消費税新築(売主から直接購入)ならゼロ
住宅ローン事務手数料約88万円借入額×2.2%が主流定率型でなく定額型(3〜6万円)+保証料の銀行も
登録免許税・司法書士報酬約30万円登記の税金+専門家報酬住宅用は軽減税率適用後の金額
不動産取得税0〜30万円評価額×3%(軽減後)築年数・面積の要件で大幅軽減。数ヶ月後に通知が来る
火災・地震保険料約10万円5年契約の場合補償内容で大きく変わる
固定資産税等の清算金約10万円引渡日以降の分を日割で売主に支払うマンションは管理費・修繕積立金も清算
印紙税約3万円売買契約書+ローン契約書電子契約なら不要な場合も
合計約295万円物件価格の約7.4%+引越し代・家具家電も忘れずに

※ 新築マンション(仲介手数料なし)なら合計は物件価格の約3〜5%、新築戸建・中古は7〜10%が目安。頭金とは別に現金で用意しておくのが基本。
※ 不動産取得税の軽減のしくみ:税率は本則4%→住宅・土地は3%に軽減(2027年3月末まで)。建物は評価額から1,200万円控除(長期優良住宅は1,300万円、中古は築年に応じ最大1,200万円。新耐震基準適合が条件)。土地は「評価額×1/2×3%」から45,000円か面積按分の計算額の高い方を控除。この結果、一般的なマイホームでは申告すれば0円〜少額で済むことが多い。

資料5 相続税・贈与税の速算表

■ 相続税の速算表

法定相続分に応ずる取得金額税率控除額
1,000万円以下10%
3,000万円以下15%50万円
5,000万円以下20%200万円
1億円以下30%700万円
2億円以下40%1,700万円
3億円以下45%2,700万円
6億円以下50%4,200万円
6億円超55%7,200万円

■ 贈与税の速算表(18歳以上が親・祖父母から)

基礎控除110万円を引いた後の額税率控除額
200万円以下10%
400万円以下15%10万円
600万円以下20%30万円
1,000万円以下30%90万円
1,500万円以下40%190万円
3,000万円以下45%265万円
4,500万円以下50%415万円
4,500万円超55%640万円
相続税の計算例:遺産5,000万円・相続人は子2人

基礎控除 = 3,000万円 + 600万円 × 2人 = 4,200万円 → 課税対象 = 5,000万円 − 4,200万円 = 800万円
法定相続分で分けると子1人あたり400万円 → 400万円 × 10% = 40万円/人
相続税は2人合計 約80万円(遺産5,000万円に対して実質1.6%。基礎控除内=遺産4,200万円以下なら申告も納税も不要)

■ 相続税額の早見表 ― 遺産総額と家族構成で「結局いくら払うか」(相続人全員の合計・概算)

遺産総額配偶者+子1人配偶者+子2人配偶者+子3人子1人のみ子2人のみ子3人のみ
4,000万円0円0円0円40万円0円0円
5,000万円40万円10万円0円160万円80万円20万円
6,000万円90万円60万円30万円310万円180万円120万円
8,000万円235万円175万円138万円680万円470万円330万円
1億円385万円315万円263万円1,220万円770万円630万円
1.5億円920万円748万円665万円2,860万円1,840万円1,440万円
2億円1,670万円1,350万円1,218万円4,860万円3,340万円2,460万円
3億円3,460万円2,860万円2,540万円9,180万円6,920万円5,460万円
この早見表はどう計算している?(相続税の計算4ステップ)

① 遺産総額 − 基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人数)= 課税遺産総額
② 課税遺産総額を「法定相続分」で分けたと仮定する(配偶者1/2、残り1/2を子で均等に分ける)
③ 各人の仮の取得額それぞれに速算表を適用し、全員分を合計 = 相続税の総額
④ その総額を「実際に相続した割合」で按分して各自が納税。配偶者の分は「税額軽減」で1.6億円まで実質0円になる

例:遺産1億円・配偶者+子2人 → 基礎控除4,800万円を引いた5,200万円を、配偶者2,600万円・子1,300万円×2に仮に分ける →配偶者(2,600万×15%−50万=340万)+子(1,300万×15%−50万=145万)×2 = 総額630万円 →配偶者が1/2相続なら配偶者分315万円は税額軽減でゼロになり、実際の納税は子2人の315万円だけ。上の表の「配偶者+子」の欄はこの軽減適用後の金額。

■ 相続税の主な控除・特例 ― 使えるものを全部使ってから税額を計算する

控除・特例内容ポイント
基礎控除3,000万円+600万円×法定相続人数相続人2人なら4,200万円、3人なら4,800万円。これ以下なら申告も納税も不要。
配偶者の税額軽減1.6億円 または 法定相続分のどちらか多い方まで非課税適用には申告が必要。配偶者に寄せすぎると次の相続(二次相続)で子の税負担が重くなる点に注意。
小規模宅地等の特例自宅の土地330㎡まで評価額を80%減額配偶者や同居親族が相続する場合など。評価5,000万円の土地が1,000万円として計算される強力な特例。要申告。
生命保険金の非課税枠500万円×法定相続人数死亡退職金にも同じ枠が別にある。相続人3人なら保険1,500万円+退職金1,500万円まで非課税。
未成年者控除(18歳−年齢)×10万円を税額から控除相続人が未成年の場合。
障害者控除(85歳−年齢)×10万円(特別障害者は20万円)を税額から控除相続人が障害者の場合。
相次相続控除10年以内に相続が続いた場合、前回払った相続税の一部を控除祖父→父→子と短期間で相続が続いたときの二重課税を防ぐ。
債務・葬式費用の控除借入金・未払税金・葬式費用は遺産総額から差し引ける香典返しや法要(初七日等)の費用は対象外。

※ 一般的な家庭(遺産が自宅+預貯金)では、基礎控除+小規模宅地等の特例+配偶者の税額軽減で相続税ゼロになるケースが多い。ただし特例はどれも「申告してはじめて適用」なので、ゼロでも申告が必要な場合がある。

資料6 ふるさと納税 控除上限額のめやす(自己負担2,000円で済む寄附額)

額面年収独身・共働き夫婦(配偶者を扶養)夫婦+子1人(大学生)
300万円28,000円19,000円11,000円
400万円42,000円33,000円25,000円
500万円61,000円49,000円40,000円
600万円77,000円69,000円60,000円
700万円108,000円86,000円78,000円
800万円129,000円120,000円110,000円
1,000万円180,000円166,000円157,000円

※ 住宅ローン控除・iDeCo・医療費控除を使うと上限は下がる。正確な金額は各ポータルサイトのシミュレーターで要確認。上限内なら「寄附額−2,000円」が翌年の税金から控除され、返礼品(寄附額の約3割)が実質もらえる。

資料7 高額療養費制度 1ヶ月の自己負担上限(70歳未満)

年収のめやす自己負担上限額(月)医療費100万円の場合の負担
約1,160万円〜252,600円+(医療費−842,000円)×1%約25.4万円
約770万〜1,160万円167,400円+(医療費−558,000円)×1%約17.2万円
約370万〜770万円80,100円+(医療費−267,000円)×1%約8.7万円
〜約370万円57,600円(定額)5.76万円
住民税非課税世帯35,400円(定額)3.54万円

※ 直近12ヶ月で3回以上上限に達すると4回目から「多数回該当」でさらに下がる(年収370〜770万円なら44,400円)。差額ベッド代・先進医療・食事代は対象外。民間医療保険を検討する前にまずこの制度を前提に必要額を考えるのが合理的。

■ 医療費の窓口負担割合(療養の給付)

年齢窓口負担備考
未就学児(小学校入学前)2割自治体の子ども医療費助成で実質0円の地域が多い
小学生〜69歳3割会社員本人・家族とも
70〜74歳2割現役並み所得者は3割
75歳以上(後期高齢者)1割一定以上の所得者は2割、現役並み所得者は3割

資料8 出産・育休でもらえるお金 ― 時系列でみる(月給30万円の例)

時期制度もらえる額・率月給30万円の場合
産休:産前42日+産後56日出産手当金(健康保険)標準報酬日額の2/3日額約6,700円 → 期間合計 約65万円
出産時出産育児一時金1児につき50万円50万円(出産費用の平均約50万円とほぼ相殺)
育休 開始〜180日育児休業給付金(雇用保険)賃金の67%(非課税)月約20万円
育休 181日〜(最長2歳まで)育児休業給付金賃金の50%月約15万円
出生後8週以内の育休 最大28日間出生後休業支援給付(2025年4月新設)67%+13%=80%(手取り実質10割)両親とも14日以上取得等が要件
父親:出生後8週以内に最大4週産後パパ育休+出生時育児休業給付67%(上記の上乗せ対象)28日で約22万円。2回に分割OK
産休・育休の全期間社会保険料の免除本人・会社負担とも免除月約4.4万円の天引きがゼロに(年金記録は減らない)

※ 給付金はすべて非課税(翌年の住民税も増えない)。月給30万円で産休+育休1年の合計例:出産手当金約65万円+一時金50万円+育休給付約210万円=約325万円。ただし住民税は前年所得分の請求が続く点に注意。申請はすべて会社経由が基本なので、妊娠がわかったら早めに人事へ相談を。

資料9 退職・失業後にもらえるお金/払うお金

■ 失業給付(基本手当)の給付日数

離職理由勤続10年未満10〜20年20年以上
自己都合退職90日120日150日
会社都合(例:45〜59歳)180〜270日270日330日

※ 受給要件:自己都合は離職前2年間に被保険者期間が通算12ヶ月以上、会社都合は離職前1年間に6ヶ月以上。
※ 会社都合(倒産・解雇等)は年齢・勤続で90〜330日。自己都合でも「正当な理由」(介護・体調・配偶者の転勤等)があれば会社都合並みになる場合がある。

■ 退職後に関係する制度一覧

制度内容・金額ポイント
失業給付(基本手当)離職前6ヶ月の賃金日額の50〜80%。月給30万円なら日額約5,900円(月約17.7万円)。自己都合は待期7日+給付制限1ヶ月(2025年から短縮)。ハローワークで求職申込が必要。
再就職手当早く再就職すると残日数の60〜70%を一括支給。残90日×日額5,900円×70%=約37万円。「もらい切るより早く決める」方が得な設計。
教育訓練給付離職後も1年以内なら対象。受講費の20〜80%。専門実践教育訓練なら最大年56万円×最長4年。
退職金の税優遇退職所得控除:勤続10年400万円/20年800万円/30年1,500万円/38年2,060万円まで非課税。超過分も1/2にしか課税されない。例:勤続30年・退職金2,000万円なら課税は(2,000万−1,500万)×1/2=250万円分のみ→税額約25万円。
健康保険の選択①任意継続(2年・全額自己負担で月約3万円〜上限あり) ②国民健康保険 ③家族の扶養に入る(保険料ゼロ)。3択を必ず比較。扶養に入れるなら最優先。退職後20日以内など期限に注意。
国民年金への切替厚生年金→国民年金(月17,920円・2026年度)。退職で収入がない場合は免除・納付猶予制度あり。免除期間も年金額に一部反映される。未納だけは避ける。
住民税の請求前年所得に課税されるため、無収入でも前年分(年収500万円なら約24万円)の請求が来る。退職金から一括徴収か普通徴収(自分で納付)を選ぶ。資金を残しておく。
傷病手当金の継続給付在職中から受給していれば退職後も通算1年6ヶ月まで継続可。退職日に出勤すると継続できない等、条件が厳密なので事前確認。
60〜65歳:高年齢雇用継続給付再雇用等で賃金が75%未満に低下した場合、賃金の最大10%を支給。2025年4月から縮小(15%→10%)。
65歳以上:高年齢求職者給付金基本手当の代わりに30〜50日分を一時金で支給。年金と併給できる。65歳前後どちらで辞めるかで受給額が変わる。

※ 退職後にやることの順番:①健康保険の切替(20日以内)→②年金の切替(14日以内)→③ハローワークで失業給付の手続き→④翌年、確定申告(年末調整を受けていないため税金が戻ることが多い)。

■ 退職して収入ゼロになった場合の1年目の負担(前年の年収500万円・独身の例)

項目年額内容軽減する方法
住民税(前年所得分)約24万円前年の所得に課税されるため、収入ゼロでも請求が来る。減免は災害・生活困窮など限定的。分割納付は市役所に相談可。
国民健康保険料約45万円前年所得ベースで計算(自治体により差が大きい)。会社都合・雇止め等の退職なら「非自発的失業者の軽減」で前年給与所得を3割として計算→約15万円程度に。任意継続(約35万円・上限あり)や家族の扶養(0円)とも比較。
国民年金保険料約21.5万円月17,920円×12ヶ月(2026年度)。失業を理由に全額免除・猶予の申請が可能(免除でも将来の年金額に1/2反映)。
所得税0円収入がなければかからない。むしろ在職中の源泉徴収分が確定申告で戻ってくることが多い。
合計約90万円何もしないと1年目はこれだけかかる。扶養に入る+年金免除+国保軽減を使えば約24万円(住民税のみ)まで圧縮できる。

※ 退職前に「1年目の約90万円」を見込んで資金を確保しておくのが重要。年の途中で再就職すれば、その年の分は年末調整・給与天引きに戻る。

■ 退職2年目以降の負担(前年の所得が0円になった場合)

項目年額内容ポイント
住民税0円前年の所得が45万円以下なら非課税。1年目の約24万円 → ゼロに。
国民健康保険料約2万円所得割は0円。均等割(年約7万円)も低所得の7割軽減が自動適用。軽減は住民税の申告(所得0円でも)をしておくと確実。
国民年金保険料0円〜21.5万円所得0円なら全額免除の申請がほぼ通る。免除なら支払い0円。免除期間も将来の年金額に1/2反映。あとから10年以内なら追納も可能。
所得税0円収入がなければかからない。
合計約2万円〜1年目の約90万円から激減する。「重いのは1年目だけ」と知っておくと資金計画が立てやすい。

※ さらに、会社員の配偶者の扶養に入れれば「健康保険の被扶養者(保険料0円)+国民年金第3号被保険者(保険料0円)」となり、負担を完全にゼロにできる。ただし失業給付の受給中は日額3,612円以上だと扶養に入れないので、受給終了後に切り替えるのが一般的。

■ 不動産所得80万円がある場合の負担 ― 所得0円の場合との比較(単身・40歳未満、前年も同額が続いた場合のめやす)

項目所得0円の場合不動産所得80万円の場合差が生まれる理由
所得税0円約0.4万円基礎控除58万円と社会保険料控除約14.7万円を引いても課税所得が約7万円残るため。
住民税0円約2.7万円合計所得45万円の非課税ラインを超えるため課税対象になる。
国民健康保険料約2万円(7割軽減)約9.3万円(2割軽減)軽減の判定基準(43万円→74万円)を超え、軽減が7割から2割へ一段階下がるため。
国民年金保険料0円(全額免除)約5.4万円(4分の3免除)全額免除の基準67万円を超えるため4分の3免除にとどまり、本来21.5万円の1/4を負担。
合計約2万円約17.8万円不動産所得80万円のうち約22%が税・社会保険料で消える計算。
不動産所得80万円だと、なぜ負担が一気に約16万円も増えるのか

国民健康保険料も国民年金保険料も、軽減・免除の基準額をわずかでも超えると割引率が一段階まとめて下がる仕組みになっている。80万円という金額は「国保の5割軽減基準(74万円)」と「年金の全額免除基準(67万円)」の両方を超えてしまう水準にあたり、軽減が7割→2割、免除が全額→4分の3へそれぞれ大きく後退する。
結果として、不動産所得80万円(家賃収入から必要経費を引いた後の額)のうち約17.8万円(22%)が税・社会保険料に回り、手取りは約62.2万円(78%)にとどまる。所得0円のとき(合計約2万円の負担で済む)と比べると、「収入があるのに使える金額の伸びが小さい」状態になりやすい。

※ 国保料率は東京都特別区(令和8年度)モデル。医療分・支援金分・子ども子育て支援金分の合計(所得割10.58%+均等割67,073円)。自治体により料率・均等割額は異なる。
※ 国民年金の免除区分は「扶養親族等控除額」「前年に支払った社会保険料控除額等」が加味されるため、実際の基準額は本文中の金額よりやや高くなる場合がある(今回は簡略化して基準額どおりで判定)。
※ 住民税は前年の所得に課税されるため、この試算は「不動産所得80万円の状態が翌年も続く」という定常状態を前提にしている。不動産所得がある場合は、確定申告で青色申告特別控除(最大65万円、要件あり)を使えるかどうかで所得そのものが大きく変わる点にも注意。

資料10 生命保険料控除の内訳 ― 3つの枠 × 各最大4万円(新制度)

対象となる保険所得税の控除住民税の控除
一般生命保険料死亡保険・収入保障保険など最大4万円最大2.8万円
介護医療保険料医療保険・がん保険・介護保険など最大4万円最大2.8万円
個人年金保険料税制適格特約付きの個人年金保険最大4万円最大2.8万円
合計上限12万円7万円(2.8万×3=8.4万にはならない)

■ 所得税(1枠あたり・最大4万円)

年間支払保険料所得税の控除額
2万円以下支払額の全額
2万円超〜4万円支払額×1/2+1万円
4万円超〜8万円支払額×1/4+2万円
8万円超一律4万円(上限)

■ 住民税(1枠あたり・最大2.8万円)

年間支払保険料住民税の控除額
1.2万円以下支払額の全額
1.2万円超〜3.2万円支払額×1/2+6,000円
3.2万円超〜5.6万円支払額×1/4+14,000円
5.6万円超一律2.8万円(上限)

※ 2012年以降の契約(新制度)の場合。2011年以前の旧契約は「一般」「個人年金」の2枠×各最大5万円(介護医療枠なし)で、新旧併用時も全体上限は所得税12万円。
※ 各枠とも年間保険料8万円で控除額は頭打ち。それ以上払っても控除は増えないため、「節税目的」で保険を増やす意味は薄い。3枠フル活用(控除12万円+7万円)の節税効果は、税率10%の人で年約1.9万円、20%の人で年約3.1万円。

【免責】本資料は2026年度(2026年7月時点)の一般的な制度概要をまとめたものです。税率・上限額・適用要件は改正されることがあり、個別の状況により取り扱いが異なります。金額例は概算です。実際の申告・手続きの際は、国税庁・厚生労働省・自治体の最新情報や税理士等の専門家にご確認ください。

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