税金を確認するのは受け取るときと、売るとき。必ず両方に課税されるわけではない。相続税は遺産の課税価格、売却時の税金は取得費等を引いた利益から別々に計算。制度確認:2026年10月4日。
このページの構成上部に相続税と譲渡益のシミュレーター。本文は相続税・贈与税と売ったときの税金に分け、速算表・家族構成別の早見表も掲載。
■ まず整理:受け取るとき・売るときの税金
| 比較項目 | 相続税 | 売却時の所得税・住民税 |
|---|
| かかる場面 | 財産を受け取ったとき | 受け継いだ資産を売ったとき |
| 課税の対象 | 非課税額・債務等を控除し、対象の贈与を加算した課税価格 | 売却益(売値 − 取得費 − 譲渡費用) |
| 税率 | 法定相続分で仮に分けた額に10〜55%の累進税率 | 株式等は20.315%。不動産は長期・短期で異なり、金の現物等は他の所得と合算して計算 |
| 申告・納付の期限 | 相続開始を知った日の翌日から10か月 | 所得税は原則翌年3月15日まで(土日祝は翌開庁日)。住民税は原則翌年度。源泉徴収あり特定口座等は別扱い |
| かからない場合 | 申告が必要な特例を使わず、課税価格の合計が基礎控除以下 | 利益が出ない場合など。ほかの取引・特例も含めて判断 |
1 相続税:そもそもかかるか(基礎控除)
まず課税価格の合計と基礎控除を比較。保険金等のみなし相続財産、債務・葬式費用、加算対象の生前贈与も含めて判定する。小規模宅地等の特例で基礎控除以下にする場合は申告が必要。
基礎控除の式基礎控除 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数
| 法定相続人の数 | 基礎控除額 |
|---|
| 1人 | 3,600万円 |
| 2人 | 4,200万円 |
| 3人 | 4,800万円 |
| 4人 | 5,400万円 |
| 5人 | 6,000万円 |
※ 申告が必要な特例を使わず基礎控除以下なら通常、相続税の申告は不要。精算課税の贈与税を還付してもらう場合などは別途申告。
■ 「法定相続人の数」の数え方
- 法律上の配偶者は常に相続人。内縁の配偶者は含まない。その他は次の順位で判定する。
- 第1順位:子。先に亡くなった子がいる場合、その子の子(孫)などが代わって相続する。
- 第2順位:父母・祖父母など。第1順位がいない場合。存命の直系尊属のうち、親等が近い人を優先する。
- 第3順位:兄弟姉妹。第1・第2順位がいない場合。先に亡くなった兄弟姉妹の子(おい・めい)が代わる場合もある。
- 相続放棄は「なかったもの」として人数を数える(基礎控除等の税計算上)。実際に相続する人とは区別する。
- 養子の算入は原則、実子がいれば1人、いなければ2人まで。特別養子や配偶者の実子を養子にした場合など、実子として扱う例外もある。
出典:国税庁 相続人の範囲・養子の人数。代襲相続・養子等は上のシミュレーターの対象外。
2 相続税:資産の「評価額」の出し方
原則として亡くなった日の相続税評価額を使う。売却予定額や購入額とは別。加算する生前贈与などには例外あり。
| 資産 | 評価額(相続税で数える金額) |
|---|
| 現金・預貯金 | 現金は額面。預金は原則、死亡日残高+税引後の既経過利子。普通預金等で利子が少額なら残高で評価できる |
| 上場株式 | 相続開始日の終値。ただし「当日終値/その月・前月・前々月の各月平均」のうち最も低い額で評価してよい |
| 投資信託 | 非上場の投信は原則、その日に解約した場合の受取額(税・解約費用等を調整)。上場ETF等は上場株式に準じる |
| 土地 | 路線価×面積に形状・権利等の補正。路線価のない地域は固定資産税評価額×倍率。購入額の8割と決め打ちしない |
| 建物(家屋) | 原則、固定資産税評価額。賃貸や一定の分譲マンションは別の調整が必要 |
| 生命保険金 | 故人が保険料を負担した死亡保険金は相続税の対象。相続人が受け取る分に、全員合計で500万円×法定相続人数の非課税枠。相続放棄した人・相続人以外の受取分には枠なし |
| 死亡退職金 | 死亡後3年以内に支給が確定したもの等は相続税の対象。相続人の受取分に、生命保険とは別枠で500万円×法定相続人数 |
| 暗号資産(ビットコイン等) | 相続開始日の取引価格 |
不動産なら必ず評価が下がる、とは限らない個別の権利・利用状況・評価ルールで計算。2024年以後の一定の分譲マンションには区分所有補正がある。購入額に一律の掛け目を掛けず、小口化商品等の注意は不動産小口化メモへ。
出典:国税庁 預貯金・土地・家屋・死亡保険金・死亡退職金。
3 相続税:計算の5ステップと速算表
相続税は「全員の合計額をいったん出してから、各自の取得割合で分ける」という独特の順番で計算する。まず流れをつかむ。
計算の流れ① 各人ごとに財産を評価 → 非課税額・債務等を控除し、対象の生前贈与を加算 = 各人の課税価格。これを合計
② 課税価格 − 基礎控除(3,000万円+600万円×人数)= 課税遺産総額
③ 課税遺産総額を「法定相続分」で分けたと仮定し、各人の取り分に下の速算表を適用
④ 全員分を合算 = 相続税の総額
⑤ 総額を「各人の課税価格の割合」で按分し、2割加算や配偶者の税額軽減等を適用 = 納付額
■ 相続税・贈与税の速算表
▶ 相続税の速算表(③で使う。取り分=法定相続分に応ずる取得金額)
| 法定相続分に応ずる取得金額 | 税率 | 控除額 |
|---|
| 1,000万円以下 | 10% | − |
| 3,000万円以下 | 15% | 50万円 |
| 5,000万円以下 | 20% | 200万円 |
| 1億円以下 | 30% | 700万円 |
| 2億円以下 | 40% | 1,700万円 |
| 3億円以下 | 45% | 2,700万円 |
| 6億円以下 | 50% | 4,200万円 |
| 6億円超 | 55% | 7,200万円 |
※ 税額 = 取得金額 × 税率 − 控除額。「控除額」は累進を調整するための速算用の数字。
▶ 贈与税の速算表(贈与年の1月1日に18歳以上・親や祖父母から)
| 基礎控除110万円を引いた後の額 | 税率 | 控除額 |
|---|
| 200万円以下 | 10% | − |
| 400万円以下 | 15% | 10万円 |
| 600万円以下 | 20% | 30万円 |
| 1,000万円以下 | 30% | 90万円 |
| 1,500万円以下 | 40% | 190万円 |
| 3,000万円以下 | 45% | 265万円 |
| 4,500万円以下 | 50% | 415万円 |
| 4,500万円超 | 55% | 640万円 |
※ 贈与税額 =(1年間にもらった財産の合計 − 基礎控除110万円)× 税率 − 控除額。暦年課税の特例税率。年110万円は受贈者1人の年間合計に対して1回で、贈与者ごとではない。一般税率との混在は別計算。
4 相続税:計算例と納税額の早見表
計算例:遺産1億円・配偶者+子2人前提:遺産の評価額 合計1億円/相続人は 配偶者・子2人 の計3人(非課税枠・借金なしと仮定)
① 課税価格:1億円
② 基礎控除:3,000万円 + 600万円 × 3人 = 4,800万円 → 課税遺産総額 = 1億円 − 4,800万円 = 5,200万円
③ 法定相続分で仮に分ける(配偶者1/2、子は残り1/2を2人で)
・配偶者:5,200万円 × 1/2 = 2,600万円 → 2,600万×15% − 50万 = 340万円
・子1人:5,200万円 × 1/4 = 1,300万円 → 1,300万×15% − 50万 = 145万円(×2人)
④ 相続税の総額:340万 + 145万 + 145万 = 630万円
⑤ 実際の負担:配偶者が半分相続する場合、配偶者分315万円は配偶者の税額軽減でゼロ → 実際に納めるのは子2人の合計 315万円
同じ遺産1億円でも、配偶者がいない(子2人だけ)なら軽減が使えず、基礎控除も4,200万円に下がるため、納税額は約770万円に増える。家族構成で結果が大きく変わるのが相続税の特徴。
■ 遺産総額と家族構成でみる納税額の早見表(相続人全員の合計・概算)
| 遺産総額 | 配偶者+子1人 | 配偶者+子2人 | 配偶者+子3人 | 子1人のみ | 子2人のみ | 子3人のみ |
|---|
| 4,000万円 | 0円 | 0円 | 0円 | 40万円 | 0円 | 0円 |
| 5,000万円 | 40万円 | 10万円 | 0円 | 160万円 | 80万円 | 20万円 |
| 6,000万円 | 90万円 | 60万円 | 30万円 | 310万円 | 180万円 | 120万円 |
| 8,000万円 | 235万円 | 175万円 | 137万円 | 680万円 | 470万円 | 330万円 |
| 1億円 | 385万円 | 315万円 | 262万円 | 1,220万円 | 770万円 | 630万円 |
| 1.5億円 | 920万円 | 748万円 | 665万円 | 2,860万円 | 1,840万円 | 1,440万円 |
| 2億円 | 1,670万円 | 1,350万円 | 1,217万円 | 4,860万円 | 3,340万円 | 2,460万円 |
| 3億円 | 3,460万円 | 2,860万円 | 2,540万円 | 9,180万円 | 6,920万円 | 5,460万円 |
※ 全員が法定相続分どおりに取得し、配偶者の税額軽減を適用。シミュレーターと同じ端数処理後の合計を万円単位に四捨五入。遺産総額は課税価格の合計で、小規模宅地等の特例などは含まない。
5 相続税:控除・特例で軽くする
配偶者の税額軽減・小規模宅地等の特例は、適用後の税額がゼロでも申告が必要。一方、生命保険金の非課税枠や債務・葬式費用の控除等を反映して基礎控除以下となる場合などは、通常、相続税の申告は不要。すべての控除・非課税措置を「要申告」と一括りにせず、条件ごとに確認する(国税庁)。
| 控除・特例 | 内容 | ポイント |
|---|
| 配偶者の税額軽減 | 1.6億円 または 法定相続分 の多い方まで非課税 | 配偶者に寄せると二次相続(次に配偶者が亡くなったとき)で子の負担が重くなる点に注意。要申告。 |
| 小規模宅地等の特例 | 自宅の土地330㎡まで評価額を80%減額 | 配偶者・同居親族・一定の別居親族で要件が異なる。同居親族は原則、申告期限までの居住・保有継続が必要。要申告。 |
| 生命保険金の非課税枠 | 500万円 × 法定相続人数 | 故人が保険料を負担し、相続人が受け取る分が対象。放棄した人等の受取分は対象外。死亡退職金は別枠。 |
| 未成年者控除 | 18歳までの年数×10万円(1年未満切上げ) | 法定相続人・住所等の要件あり。控除しきれない分は扶養義務者から引ける場合あり。 |
| 障害者控除 | 85歳までの年数×10万円(特別障害者は20万円、1年未満切上げ) | 法定相続人・住所等の要件あり。過去に受けた控除にも注意。 |
| 相次相続控除 | 10年以内に相続が続いたら前回の相続税の一部を控除 | 祖父→父→子と短期間で続いたときの二重課税を防ぐ。 |
| 債務・葬式費用の控除 | 借入金・未払税金・葬式費用は遺産総額から差し引ける | 香典返しや法要(初七日など)の費用は対象外。 |
生前贈与も加算の対象になる暦年課税では、相続・遺贈等で財産を受け取った人の対象期間内の贈与を加算。2026年中の相続は原則3年以内、2031年以後は7年以内。延長部分の合計100万円控除など、段階移行と対象者を確認。
出典:国税庁 小規模宅地等・未成年者控除・障害者控除・相次相続控除。
6 相続・贈与にかかわる税金
| 項目 | 内容 | ポイント・具体例 |
|---|
| 相続税 | 基礎控除・計算と控除・特例を確認。 | 申告・納付は相続開始を知った日の翌日から10か月以内。 |
| 贈与税(暦年課税) | 1人あたり年110万円まで非課税。超えた分に10〜55%。 | 例:年200万円なら税額9万円。生前贈与加算の対象者・期間は手続きガイドへ。 |
| 相続時精算課税 | 累計2,500万円まで贈与時非課税(相続時に精算)+年110万円の基礎控除(2024年〜)。 | 原則、贈与年1月1日に贈与者60歳以上・受贈者18歳以上の子や孫等。初回の選択届出と2,500万円控除の期限内申告が必要。同じ贈与者について暦年課税に戻れない。条件の詳細。 |
| 教育資金の一括贈与(新規適用は終了) | 非課税措置の信託等可能期間は2026年3月31日で終了。同日までに拠出された金銭等には、引き続き条件に応じて適用。 | 既存契約の管理・残額課税等は金融機関に確認。国税庁:終了と既存分の扱い。 |
| 生命保険の非課税枠 | 死亡保険金は「500万円×法定相続人数」まで非課税。 | 受取人や保険料負担者で税目・非課税の可否が変わる。評価額の表へ。 |
7 売却時の税金:取得費と取得日は「引き継ぐ」
ここからは、受け継いだ資産を売って現金化したときにかかる譲渡所得税。相続税を払ったあとでも、売却益が出れば別途この税金がかかる。
譲渡所得の計算式譲渡所得 = 売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)
通常の相続では、取得費は原則「亡くなった人が最初に買ったときの価格」を引き継ぐ。ただしNISAから相続で払い出された株式等の取得価額は、原則相続開始日の終値相当額。課税口座の株や不動産等は、原則として相続時の時価で買い直した扱いにはならない。取得日も引き継ぐため、前の持ち主が長く持っていれば、あなたも「長期保有」として扱われる。
原則の引継ぎが続く場合は、3世代でも同じ課税口座の株などを祖父が購入 → 親が相続 → 子が相続、と受け継いだ場合、子が売るときの取得費は祖父が買ったときの価格。途中(祖父→親)の相続時の時価はわからなくても計算に影響しない。必要なのは、いちばん最初に買ったときの購入価格がわかる資料(購入時の計算書・領収書など)。
※ 取得費には購入手数料等も含め、建物は減価償却分を差し引く。取得費不明時は資料の再取得を優先。土地・建物などでは売却額の5%を概算取得費にできるが、資産ごとに条件を確認。国税庁:不動産の取得費が不明な場合。
8 売却時の税金:資産の種類で変わる(早見表)
取得費にはNISAなどの例外があり、売却益にかかる税金も資産ごとに別物。同じ100万円の利益でも、資産の種類で手取りが変わる。
| 資産 | 課税の区分 | 税率の目安 | 長期保有の優遇 | 取得費加算の特例 |
|---|
| 不動産(土地・建物) | 申告分離課税 | 長期 約20%/短期 約39% | あり(5年超で低率) | あり |
| 株式(上場) | 申告分離課税 | 約20%(固定) | なし | あり |
| 投資信託 | 申告分離課税 | 約20%(固定) | なし | あり |
| 金地金(現物) | 総合課税(譲渡所得) | 累進(年50万円の特別控除あり・5年超は1/2課税) | あり | あり |
| 暗号資産(ビットコイン等) | 総合課税(雑所得) | 累進 最大約55% | なし | なし |
| 円預金の元本・円現金 | 元本の払戻し・受取自体に所得税なし | 利子は別途課税 | − | − |
※ 株式・投資信託の「約20%」は所得税15.315%+住民税5%。不動産の長期も同じく約20%、短期は所得税30.63%+住民税9%=約39%。不動産の長期/短期は「売った年の1月1日時点で保有5年超か」で判定する(相続前の所有期間も通算するが、必ず長期になるわけではない)。いずれも2026年時点の税率。外貨預金の為替差益は別途確認。
※ 「金地金」の行は投資用の現物の売却(営利目的で継続的に行う場合を除く)の話。生活用の宝飾品等は別途判定。純金積立は契約の仕組みで判定する。金融類似商品の金投資口座・金貯蓄口座等は20.315%の源泉分離課税で、50万円控除・1/2課税はない。金ETF(1540等)や投資信託も現物とは別で、上場株式等の課税区分となる。国税庁:金地金と金融類似商品。
9 売却時の税金:見落としやすい注意点
- 不動産は建物の「減価償却」に注意。建物部分は、取得費から使った年数分の価値の目減り(減価償却費)を差し引いて計算する。取得費が思ったより小さくなり、利益=税金が増えることがある。土地にはこの調整はない。
- 金は「特別控除 → 長期分を1/2」の順。年50万円は他の総合課税の譲渡益と共用し、短期分から先に控除。前の持ち主から通算して5年超なら長期。1取引ごとに50万円を引くわけではない。
暗号資産は通常、総合課税2026年の通常の個人取引では原則雑所得。所得税・復興特別所得税と住民税を合わせた最高限界税率は約55.945%。利益全額に最初からこの率がかかるわけではない。取得費加算は譲渡所得が対象なので、雑所得には使えない。将来の改正を今の売却に先取りしない。
出典:国税庁:金の譲渡所得・暗号資産の税務。
10 売却時の税金:早めに売ると使える2つの特例
相続した資産を早めに売る場合に使える強力な特例が2つある。①譲渡所得に使える「取得費加算の特例」と、②相続した実家(空き家)を売るときの「3,000万円特別控除」。同じ家屋・敷地については併用できず、どちらかを選択。別の相続財産の売却は、その財産ごとに要件を判定する。
■ ① 取得費加算の特例(期限は通常、相続開始から約3年10か月)
払った相続税の一部を取得費に上乗せできる特例。取得費が増える=利益が減る=譲渡所得税が軽くなる、というしくみ。
使える条件相続・遺贈で財産を取得した本人に相続税が課税されていること。相続開始の翌日から、相続税申告期限の翌日以後3年を経過する日までの売却が対象。一定の書類を付けて確定申告が必要。期限は個別の日付で確認。
不動産・株式・投資信託・金には使えるが、ビットコインなどの暗号資産には使えない(通常は雑所得のため対象外)。加算額は売った財産に対応する相続税の一定額で、相続税の全額ではない。譲渡益が上限。
■ ② 空き家特例 ― 相続した実家の売却は最大3,000万円控除
親が一人で住んでいた古い実家を相続して売る場合、譲渡益から最大3,000万円を控除できる特例がある(正式名:被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除)。使えれば譲渡所得税がゼロになるケースも多い、実家売却では最重要級の特例。
| 要件 | 内容 |
|---|
| 対象の家屋 | 昭和56年5月31日以前に建築された家屋(旧耐震)で、マンションなど区分所有建物ではないこと |
| 亡くなる直前の状況 | 被相続人が一人暮らしだったこと(要介護認定などを受けて老人ホームに入所していた場合の例外あり) |
| 取得・利用状況 | 売主が家屋と敷地等を相続・遺贈で取得。相続後、売却まで居住・賃貸・事業に使っていないこと等。取壊し後の敷地にも利用制限あり |
| 売却の期限 | 相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却。かつ2027年12月31日までの売却が対象 |
| 売却代金・相手 | 1億円以下の判定には、他の相続人や分割売却分も合算する場合あり。親子・夫婦等の特別関係者への売却は対象外 |
| 家屋の状態 | 売却までに耐震基準を満たすか取り壊すこと(2024年以降は、譲渡の翌年2月15日までに買主側が耐震改修・取壊しをする場合もOK) |
| 控除額 | 最大3,000万円。2024年以降、対象家屋・敷地等を取得した相続人が3人以上なら1人あたり最大2,000万円。相続人の総数だけで判断しない |
同じ家屋・敷地では、取得費加算か空き家特例を選ぶ同じ不動産について①と②は選択適用。控除幅は通常②の3,000万円のほうが大きいが、納めた相続税が非常に多い場合は①が勝つこともあるので、両方試算して有利な方を選ぶ。②の適用には確定申告に加えて、市区町村が発行する「被相続人居住用家屋等確認書」が必要(取壊しや売却の証明書類を揃えて申請する)。要件が細かいので、実行前に税理士か市区町村の窓口で確認を。
出典:国税庁 取得費加算・空き家特例の要件。
11 確認した公式情報
相続税の申告期限、基礎控除、税額計算、売却時の取得費・取得時期は次の国税庁資料で確認。個別の特例は適用要件を税務署・税理士に確認する。
免責本資料は一般的な税制の整理であり、税務上の助言ではない。制度・評価・特例は改正されることがある。